看護学生のためのブログ

看護学生の皆さんに役立つ内容を医療カイゼン委員会より伝えていきたいと思います!

国家試験は満点の必要なし!

こんにちは! 医療カイゼン委員会です。

 

国家試験は入学試験と異なり、合格者数が決まっている選抜試験ではありません。

ボーダーラインをクリアすれば全員合格できます。

ですから必修問題なら80%、一般問題、状況設定問題は合わせて65%から高くてもせいぜい77%程度正解すれば合格できます。

 

逆に言えば2割は間違えても全然OKです。

そういう心持ちでいてくださいね。

 

不安のない人なんていません。

 

絶対に大丈夫だから!

とにかく大丈夫!

とにかく自分を信じて頑張ってください!

 

受験票を忘れずに。

試験が始まったら名前と受験番号記入を忘れずに。

最後の1分1秒まで見直しして頑張って!

 

国家試験直前1週間の勉強法

こんにちは! 医療カイゼン委員会です。

 

国家試験までいよいよあと1週間ですね。

気分転換も必要かもしれませんが、あと1週間だけですから頑張ってください。

 

ドラゴン桜

 

ドラゴン桜(20) (モーニング KC)

ドラゴン桜(20) (モーニング KC)

 

 

桜木先生がこう言います。

「本番直前になったら結局・・・勉強で感じるストレスは勉強で取り除くしかないんだ」

「問題を解いて解いて・・・勉強をやってやってやりまくって自信をつけて乗り越えていくしかないんだ」

 

気分転換しようと思っても頭にはいろいろ勉強のことが思い浮かんできてしまいます。だから気分転換になんてならないし、ストレスなんてなくならないんです。

ですから、ここまで来たら睡眠時間はしっかり確保して、とにかく過去問を解いて、『レビューブック』を繰り返し読むことに集中していきましょう。

 

そして寝る前には合格したときの姿を思い浮かべてお休みしてくださいね。

ラストスパート!

 

 

国試によく出る先天性心疾患3つ

こんにちは! 医療カイゼン委員会です。

 

前回は胎児循環と新生児の循環を復習しました。

さて、国試で出題される先天性心疾患は主に心室中隔欠損VSDファロー四徴症TOF、チアノーゼ性か非チアノーゼ性かが問われる完全大血管転位TGAの3疾患です。

 

この3疾患だけしっかりおさえておけば、出題率も高いので国試対策として十分です(多分)。

 

VSDは心室中隔に穴が開いているため、その穴を通って左心室から右心室、つまり左⇒右シャントが生じるものです。

すると肺で酸素化されて左心系(左心房、左心室)に戻ってきた動脈血がまた右心系に流れて肺にもう一回送られるという非効率的な流れになります。そのため心臓がバテ、心不全に陥ったり、肺に血液が流れすぎることで肺高血圧(アイゼンメンジャー化 といいます)になったりすることを予防しなければなりません。

 

そういう意味では心房中隔欠損ASDも動脈管開存PDAも左⇒右シャントで同じイメージでよいですが、あまり出題されませんのでイメージだけ持っておきましょう。

 

VSDに限ったことではありませんが、手術に向けては少しでも成長して、体重が増えて、血管が太く育った方が手術しやすくなります。

ですから成長具合を評価するためにも体重測定はとても重要です。心不全で体に栄養が行き渡らないと栄養の吸収 も不十分になるし、体重が増えないためです。

これは過去問にも出題されています。

 

ファロー四徴症です。

四徴とは

この4つは覚えるしかありません。

ちなみに肺動脈が狭窄どころから閉鎖している場合はファロー四徴症極型といいます。

右室からの流出障害が一番のポイントです。だから右室肥大になります。肺動脈が狭窄ないし閉鎖していると肺に血液が流れないため、血液が酸素化されず、チアノーゼになります。

ですから生後すぐにチアノーゼで初発することが多いのです。

肺血流が少ないタイプのチアノーゼ心疾患なのです。TOFに 限らず酸素化が悪ければ呼吸回数を増やすことで一生懸命酸素を取り込もうとします。

肺血流を増やすことが必要になります。たとえば、蹲踞(そんきょ)姿勢

蹲踞は体を折り曲げ、腹部大動脈や大腿動脈を圧迫することで体に血液が流れにくくし(=体血管抵抗を上げる)、 その分肺に血液が少しでも流れやすくする姿勢です。

 

もうひとつ注意点。TOFはVSDがありますが、肺動脈が狭窄または閉鎖しているため、右室からの出口はVSDと 騎乗している大動脈になります。したがって右⇒左シャントになります。VSDがあればみんな左⇒右シャントになるわけではありませんので念のため。

 

根治術の前に肺動脈が成長するようにブラロック・タウジッヒシャント手術(BTシャ ント手術)を行います。鎖骨下動脈などから肺動脈に短絡路をつくる手術です。

これによって肺血流を増やし、肺動脈を成長させるわけです。

その後、根治術(VSDを閉鎖して右室流出路を広げて肺への血流を確保する手術)を行うことになります。

 心室中隔欠損の閉鎖と,肺動脈狭窄の解除=右室流出路の拡大によって本来の循環動態に戻す手術です。

 

もうひと踏ん張りです。最後は完全大血管転位TGAで す。

肺血流が少ないためにチアノーゼになるファロー四徴症とは対として、肺血流が増えてチアノーゼになる疾患として過去問に出題されているのが完全大血管転位(TGA)です。これは大動脈と肺動脈が入れ替わっている疾患です。

つまり右心室から大動脈、左心室から肺動脈が出ています。出生後に卵円孔や動脈管が閉じてしまうと

1左心房⇒左心室⇒肺動脈⇒肺⇒肺静脈⇒左心房にまた戻る経路

2右心房⇒右心室⇒大動脈⇒体⇒上下大静脈⇒右心房にまた戻る経路

が分離してしまいます。そのためこの2つの経路の間に短絡がないと肺にいく血液は繰り返し肺に流れるだけで、酸素化された血液は体に流れないためにチアノーゼになります。つまり肺血流の多いチアノーゼ心疾患になるわけです。(この短絡を維持することが生命線になるので動脈管開存PDAのためにプロスタグランジンE1を 投与したりします)

一方、VSDやPDAでしっかりシャントがある場合は肺血流が多いために心不全状態になります。

ですから出生後すぐに緊急手術が必要となることが多いのです。

 

いかがでしょうか。

この3疾患のイメージをもって国試に臨んでくださいね。

1問でも多く正解できますように!

国試まであと2週間、頑張ってください!!

国試で先天性心疾患をおさえる前に

こんにちは! 医療カイゼン委員会です。

 

先天性心疾患ってついつい敬遠しがちですが、

出題されるところは限られています。

基本だけきっちりおさえておきましょう。

 

その前に

胎児循環と新生児の循環を復習しておきます。

 

今回もイメージを持つことを目的にしています。

 

まず胎児循環です。

胎児は肺呼吸していないので、血液は肺へは流れていません。

 

ですから、

胎盤を介して母体から酸素を受け取っています。

 

臍帯(へその緒)には2本の臍動脈と1本の臍静脈が流れています。

 

胎盤から胎児に戻る臍静脈には酸素飽和度の高い動脈血が流れています。

この動脈血は臍静脈から胎児の体内に入っていきます。

臍静脈は胎児の体内に入ると静脈管となります。

この静脈管を通って胎児の下大静脈に入り、右心房へと血液が運ばれます。

 

さて、ここからがポイントです!

 

右心房に集まった動脈血(酸素化された血液)は、肺を通らずに2つの経路(=シャント=短絡)で大動脈に流れ、胎児の体中に運ばれていくのです。

 

①右心房から卵円孔(=心房中隔にあいている穴)を通って左心房⇒左心室大動脈へ。

 

②卵円孔を通らない血液は右心房⇒右心室肺動脈へ流れますが、肺には流れずに動脈管(=ボタロー管)を通って大動脈へ。

 

 

図がなくても胎児の血液の流れがイメージできたでしょうか?

 

こうして胎児の体中を流れた血液は静脈血(酸素飽和度の低い血液)となって下大静脈へ戻ります。

この静脈血はまた二つの経路で、胎児の体内に流れる血液と、胎盤へ流れる血液に分かれます。

A)胎児の体の中のまま下大静脈⇒右心房⇒①または②

B)胎児の体から出て、臍動脈(胎児から出ていく2本の血管)⇒胎盤(ここで酸素交換される)⇒臍静脈⇒胎児の体内=静脈管

 

さてここからは新生児の循環です。

出生後オギャーと啼泣した瞬間に肺呼吸が開始し、今まで流れていなかった肺へ血液が流れ、劇的な変化が起こります。

 

動脈管と卵円孔が閉鎖していき、

左心系(体循環)と右心系(肺循環)とのあいだの

シャント(=短絡=動脈血と静脈血のミックス)はなくなります。

 

途中で抜け道なく、成人と同じく

“右心系” 

上下大静脈⇒右心房⇒右心室⇒肺動脈⇒肺⇒肺静脈⇒

“左心系”

左心房⇒左心室⇒大動脈⇒体

 

右心系から肺に流れ、左心系に入り、

大動脈から全身を循環して、上・下大静脈に戻り右心系に帰っていく、という直列回路になるというイメージです。

 

このイメージが湧くと先天性心疾患の病態が理解しやすくなります。

 

もう一度レビューブックの図を見てこの説明と照らし合わせて是非理解してくださいね!

国家試験まであとわずか。

頑張って乗り越えましょう!

 

 

看護師・看護学生のためのレビューブック 2016

看護師・看護学生のためのレビューブック 2016

 

 

高血圧のまとめ~イメージで理解~

こんにちは! 医療カイゼン委員会です。

 

今回は高血圧です。

 

前回の復習ですが、

血圧

= 前負荷(静脈還流量)× 心収縮力 × 後負荷(末梢血管抵抗)

 

ですから、高血圧の治療は

 

  • 前負荷(静脈還流量)を減らす
  • 心収縮力下げる
  • 後負荷(末梢血管抵抗)を下げる

 

のいずれか、あるいは同時に行えば血圧を下げることになります。

 

過去問にありますが、降圧薬の種類は次の4種類です。

 

  • 利尿薬
  • 交感神経抑制薬
  • アンジオテンシン阻害薬
  • 血管拡張薬

 

利尿薬は過去問にも出ている通り、腎臓からのNaおよび水排泄を促進して循環血液量を減らしますので前負荷が減るわけです。

 

βブロッカー(=交感神経抑制)はまさしく心収縮力を抑えることで血圧を下げます。

 

アンジオテンシン阻害薬にはアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARBがあります。レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAA系)は腎・泌尿器科や内分泌のパートでも出てきますのでそちらでも復習して下さい。

  • アルドステロンは水・Naを貯留するので循環血液量が増えて血圧が上がります。
  • アンジオテンシンⅡは末梢血管収縮させますので血圧が上がります。

 ですからARB、ACE阻害薬を使用することでの前負荷を減らし、後負荷を下げることで降圧作用を発揮します。

 

Ca拮抗薬血管拡張作用によって後負荷を減らし、血圧を下げます。

 

イメージが浮かびましたか?。

 

さて、これも過去問に出ていますが、降圧薬は血圧を下げるので、効きすぎると血圧低下でふらつき、失神を起こすリスクがあります。

臨床でも副作用として押さえておくべきポイントです。

 

とにかくイメージで!

 

気分転換にはこちらをどうぞ

 

血圧って何!? ~イメージから理解~

こんにちは! 医療カイゼン委員会です。

 

イメージが沸くと

難しく感じる生理学でも

理解が進むことってありますよね。

 

今回は血圧について

イメージができるように

心臓の働きを踏まえてお話ししていきます。

 

心臓は体中に血液を送り出すポンプです。

 

ポンプにしっかり水を汲んでおかないと

いくらポンプを押したって、

空回りで水は充分に出ません。

逆にポンプの容量以上にどんどん水を入れても、

溢れてしまって、水を全部出し切れません。

 

ポンプの力が強いと水圧が高くなって

すごい力で遠くまで水が出ていきます。

ポンプの力が弱いと水圧が低いので、

ぽとぽとしか水を出すことができません。

 

ホースが細いと、

送り出すのに力が要ります。

ホースが太いと

水圧が弱いので遠くまで水を押し出せません。

 

イメージできましたか?

 

そもそも血圧を決める要素は何でしょうか?

 

★今回のポイント★

血圧 = 前負荷 × 心収縮力 × 後負荷

 

前負荷

心収縮力

後負荷

この3つで決まります。

 

 

★前負荷とは

静脈還流量のことです。

つまり、心臓に戻ってくる血液の量。

上・下大静脈から右心房に戻ってくる血液量です。

これが少ないと血圧は下がります。

例えば出血性ショック。

これは循環血液量が減少するため、

心収縮力があっても、

送り出す血液が減ります。

(=1回拍出量減少)

その分心拍数を多くして(頻脈にして)

心拍出量を保とうとします。

が、それが追いつかなくなると

血圧が下がり、出血性ショックとなるわけです。

 

【ワンポイント復習】

心拍出量=1回拍出量×心拍数

正常時1回拍出量は50-80ml

 

 

★心収縮力とは

心筋は前負荷である静脈還流量が入ってきて、

その還流量が適切であれば、

心室が拡張して、送り出す血液を充填し、

ポンプで拍出!

そして全身循環が成り立ちます。

 

ポンプの力が強いと

それだけポンプのエネルギーも必要なので

心筋が鍛えられて、

(これは決して良いことではありません)

心肥大を起こします。

 

逆に、ポンプの力が弱いと、

全身に十分な血液を送り出せません。

 

 

心不全の場合を考えてみましょう。

心臓の収縮力が弱まっているので、

前負荷(=右心房に戻る静脈還流量)に対して

心臓があっぷあっぷの状態です。

そのため、右心房に戻る血液量を抑えるために、

半坐位(ファウラー位)起坐位にすると

患者さんは楽になるわけです。

 

この場合には心収縮力を強めるような薬剤。

例えばカテコラミンを使用すると改善することになります。

 

というわけで

心拍出量は前負荷と心収縮力で規定されます。

 

★後負荷とは

これは末梢血管抵抗のことです。

心臓から先の抵抗ということです。

もう一度イメージしてください。

ポンプで水を出そうとするときに、

ホースが細い場合には一生懸命押さないと水が出ません。

力が要ります。

でも、水が出るときには

かなり遠くまでビューっと飛び出していきます。

これは水圧が高いから。

もしホースが太いとポンプを押す力は軽いけど、

水圧が低いので遠くまでは飛びません。

ジャーって水が流れ出ていくだけ。

こんなイメージ。

 

適度な血圧がないと体中に血液(酸素)を

送り届けられません。

かといって高ければ良いかといえば、

動脈硬化を引き起こします。

 

ちなみにサラサラ血なら良いけど、

ドロドロの粘度の高い血液なら

血管抵抗も増えることになります。

 

さて、

一生懸命ポンプを押し続けていると

筋肉が鍛えられていきます。

同じことが心臓でも起こります。

末梢血管抵抗が強いと

心筋が鍛えられるために

心肥大になるわけです。

同時に強い圧で血液が送り出されてくるので

動脈も弾力性がなくなって

固くなっていきます。

これが動脈硬化。

動脈が硬くなって弾力性がなくなると、

これまた抵抗が増えて、

ますます末梢血管抵抗が強くなります。

悪循環ですね。

 

ですから動脈硬化の予防のためにも

血圧コントロールが必要です。

 

一方、末梢血管抵抗が下がり過ぎるのは?

答えは敗血症性ショック。

これは細菌毒素によって血管が拡張して、

末梢血管抵抗が下がり過ぎるのです。

そのため血圧が下がって、ショックになるわけです。

 

 

★今回の要点★

 

血圧 = 前負荷 × 心収縮力 × 後負荷

 

ちなみにレビューブックでは

血圧 = 心拍出量 × 末梢血管抵抗

と書いてあります

この心拍出量とは前負荷と心収縮力で決まります。

だから同じことを言っているのです。

 

看護師・看護学生のためのレビューブック 2016

看護師・看護学生のためのレビューブック 2016

 

 

 

前負荷、心収縮力、後負荷と分けると

イメージしやすいと思います。

 

体の中で何が起こっているのかイメージしてみてください。

 

必ず将来役に立ちます。

とりあえず、

近いところでは定期試験や国試で。

 

国家試験の勉強のモチベーション

こんにちは! 医療カイゼン委員会です。

 

ところで

国家試験の勉強をしていて、

自分の関心のない分野では

あるいは、

どうせ将来進まないから、

なんて思っている分野では

勉強するモチベーションが上がらないことありませんか?

 

それは自然です。

しかし、見方を変えてみると、

これから先、一生関わらないからこそ

ここで広く浅くでも良いので勉強しておこう!って

考えるのもアリだと思います。

 

この分野を勉強するのはこれで最後だから!

なんて思って

もうひと踏ん張りしてみてください。

 

とは言うものの

将来のことなんて分からなくて、

思いも寄らない部署に配属になったり。

人生っていろんなことが起こります。

面白いものです。

 

この先どこでどんなふうに

関わってくるかも知れませんから。

 

知らないよりは知ってる方が良いです。

 

とにかく国家試験とは

一通り勉強することに価値があります。

頑張って!